■ [読書]「危ないお仕事」 北尾トロ
怪しいお仕事に続いて読んでみたんですけども、前作とそれほどの差異はなく単純に続き物と考えていいような感じであった。よりダークサイドには近いような気もしたけれど。汁男優とかダッチワイフ開発とか違法性はあんまりなさそうなのから、超能力セミナー講師とか警察マニアとかちょっと危ないのまで。って今書いてて気がついたけれど本当に危ないのはあんまり扱ってないのであるな。なんか雰囲気だけは危ない感じしますけども。
んで、読んでいるといくつか自分が当事者になるパターンとただもう普通に取材するパターンがあるんだけども、どうもこの人の場合は体験談として語られると今ひとつしっくり来ない感じがする。あくまでも他人事の視点で書かれてる方が面白い。どちらも主観が入ってはいるのだけど実際に体験されてしまうと妙に説得力があっていやな感じがするというか面白くないんだよなあ。
新聞拡張員体験だって大変だって事はわかるけどもっとその業界ならではなの話とかあってもいいんじゃないかとも思うし、超能力セミナーなんかも潜入とかじゃなくて正式に取材という形であればもっと面白かったろうになと思ったりするわけでありますけども、まあ基本的には結構読めるので全然アリだと思います。ただやっぱこの本にも少し載ってたけど裁判絡みの話とかの傍観者視点で書かれた文章のほうが個人的には好みではありました。