■ [漫画]「金魚屋古書店 1~2」 芳崎せいむ
漫画の漫画の続きです。相変わらず安定して面白いというか、ある程度登場人物のキャラが立ってきてキャラ先行の漫画っぽくなってるなあという印象。というかもう相変わらずいい人ばっかり出てくるというか、ちょっといい話が多くて和む。ものすごく面白い!ってわけじゃないけど地味にじわじわと面白い感じです。
というかなんとなく作風が誰かに似ていると思い考えてみたところ佐々木倫子さんに少し似ているのかという感じを受けたのだけど、違うような気もする。絵柄が少女漫画チックだからだろうか。というか少女漫画風の絵柄で普通の漫画雑誌に受け入れられるタイプってなんとなく似ているような気がする。んまぁそんなことはどうだっていいですけど。
作中に出てくる漫画に関する解説というかコラムみたいなのもまた読み応えがあって非常によかったです。ああ、この人は本当に漫画が好きなんだなぁ…と感じるというか、漫画に関する文章の書き方ってこういうものだと思い知らされたというか。ちょっともう漫画の感想とか書くの止めようかと思うほど。基本的に漫画読みてぇ…と思わされる漫画なので、漫画に対する思い入れとか語られるとさらに読みたくなってしまって困る。この中では「アドルフに告ぐ」が久しぶりに読みたくなってちょっと困った。あの漫画読むとへこむし。でも読みたくさせる描き方というか書き方が出来るってのは本当にすごいことであると思います。
しかし一個注文付けるとしたら、みんながみんないい人過ぎて多少鼻につく感じもするかな。特に居候の漫画マニアがちょっとイラッと来る感じです。読んでるときはそんなに気にならないんだけど、ちょっと思い出すとイラッと来る。でもまぁ基本的には面白いです非常に。