2006-06-02

[]「エマ 7」 森薫

なんか壮大な話になるのかな…と思ってたら終わってしまった。6巻まで読んだ感想ではお楽しみはこれからでしょうかみたいなことを書いたような気がするのだけれども。

この作者が自分の描いたエマのことが好きで好きでたまらないのであろうという感じは推測していたのだけれども、多分エマエマでもメイドエマが好きだったのだろうという確信に変わった。メイドではないエマを描くことが出来ないのだろうきっと。だってこの先話を続けようと思えばまだまだいけるだろうという感じなのに。社交界に入ってゆくエマなんて描きたくないんだろう。

それはそれとして、話自体は一本道というか、恋愛話一本なんだけども、徹底した時代考証と描写力の素晴らしさで面白くなってる漫画なんだろうなという気がした。ストーリー自体は単純といえば単純ですもんなあ。それをこれだけ面白くできるというのは、やはり随所に感じる作者のこだわりみたいなもののおかげなのだろう。執着心で面白くしてる感じというか。

しかし貴族社会というか階級社会みたいなものを描くのだったら、これからが本番だというような気もするのだが、エマの物語としてはここで終わって正解なんでしょうな。全部が全部スッキリしたという感じが残ってないのだけれども、綺麗にまとまっているなあという不思議な読後感が残った。

エマ (7) (Beam comix)

エマ (7) (Beam comix)

[]もんだい

ジャンクマンはどうやってごはんを食べたりしているのか問題について思いを馳せた。