2006-05-26

[]「かげろう忍法帖山田風太郎

山田風太郎短編全集に手を出してしまった。ここにしか収録されていないものもあるので読まずにはいられなかったんですけど、他で読んでたのが半分くらいあって、あーもう全部読もうと思ったら重複は絶対に避けられない宿命にあるのだなあと観念しました。

とりあえず一番最初の「忍者明智十兵衛」でもうグアングアンと脳みそ揺さぶられた。何を言ってるんだこの人は。しかし荒唐無稽といえば荒唐無稽だけども「忍者本多佐渡守」あたりのわりとしっかりした歴史小説っぷりを読むと、本当に何を書いても上手い作家であるよなあ…と思わざるを得ない。

「『今昔物語集』の忍者」ではあまりにも荒唐無稽なことは「なにしろ忍者小説ですからなあ」で済ませることにしていると書いておられますけども、なんというか山風ワールドであれば基本的に何が起こっても基本的には納得する方向で読んでおりますので、忍者小説だから多少おかしな事もあるよと本人が言っていても謙遜にしか見えないという。頭がおかしな事になっているこちらの。

この中では他のでも収録されてたと思うけれど「忍者服部半蔵」における、忍術全否定忍者の存在が面白すぎた。忍術などは犬に食わせてしまえと言わんばかりの勢いであり、山風先生は自らの食い扶持を全否定されておられるのかと思ったけど、まあここに挙げられているというか、通常人間が想像しうる忍術の世界とは山風忍術はステージが違うので、別段否定しようがなんの問題もないという話であります。

というか、本当に当たり外れが大きいというか、ものによって面白がり方が全然違ってくる山風短編集であり、これは基本的に外れ無しなのでよかったです。あとちくま文庫は高いのでちょっとちんたら集めていきたい。

[]進化の過程日記

今日生まれて初めて耳を動かしたいと思って自在に動かせる人間というのに出会ったのだけれども、こう、見た瞬間に「耳動く奴ぁ超急げ」というグリーンヒルにおける、人間の進化について考えた時に出てきたフレーズが思い浮かんだのだけれども、どう見ても耳が動くことが何かの役に立つとも思えず、実際に見てみると想像していたよりも気持ちが悪くて困った。

あと耳が動く人は旧人類の影響下から抜け出せていない説というのがあることも今日初めて知った。だからなんだと言われたら困ってしまうわけですが、まあ耳が動くこと自体、耳が動いたからなんだという話であり、俺が何かの拍子に耳が動くような人間になったとしても人前で得意げに披露したりするのはやめよう…と思ったのでありました。

[]優しい

「このストレイツォ容赦する!」