2006-08-11

[]「吉田自転車吉田戦車

吉田戦車さんのエッセイというか自転車にまつわるエトセトラみたいな。そういうお話です。以前に川崎ぶらさんだか誰だったかの共著を読んで非常におもしろかった記憶があるので、本屋で見かけて即座にてに取ったら面白かったす。

というか文体といい太字のフォントいじりといいそこはかとないインターネット臭がしたりするわけですが、書いてる内容そのものは非常にアクティブな感じなのでギャップがあってよろしいと思います。挿絵もいちいち面白い。

そんでこの人の使う一人称「俺」の安定感がすばらしいな。この人の文体で俺以外は考えられないというか、ザ・俺というか、俺の中の俺といった感じを受け取りました。ええ。あと自転車愛もそこそこな感じなのでそこもよかったです。暑苦しくなくて。

吉田自転車 (講談社文庫)

吉田自転車 (講談社文庫)

[]トオル・アラヤマ

荒山徹先生の一番恐ろしいところは俺の知ってる限りの名のある伝奇作家と違ってまだご存命であり、これからいくらでも出鱈目が書けるというところだと半分くらい読んでみて今のところまだまともな小説っぽいデビュー作を見ながらそんなことを思った。