■ [読書]「くノ一死ににゆく」 山田風太郎
ちくま文庫山風忍法帖短編シリーズ。しかしくノ一という字はひらがなとカタカナと漢字が混ざっているわけで、非常に変換しにくいものであるなと今思いました。とりあえず山風忍法帖を読むことは習慣的なものとかしているので、読み終わってああ相変わらず面白いという感想しか出てこない。
この短編集は「試合もの」という括りに一応なっており、読む前には山風版駿河城御前試合かしら…などということを勝手に思ったりしていたのだけれども、まあなんといいますか、そんなご大層なものではなくって、相変わらずくだらないというかあたまおかしいというかなんというか。
毎度変わらず、読ませる文章で面白い設定を考えて、歴史の合間にこういう展開があったら面白いんじゃないのかというのを文章にしている感じというか、こういう奴らがいたら面白いんじゃないのかという発想の時点では相変わらず素晴らしいのだけれども、それをエロスと忍法で全部台無しにしてく感じがもうたまらない。自分で作って自分で壊してしまう。この短編集はその傾向が顕著に出ているような気がする。
山風先生は小説でしか書けないものを表現していると以前は思っていたのだけど、そういう意気込みみたいなのはなくて、小説の中でどれだけ好き勝手出来るかというのが一番最初にあるような気がする。まあなにはともあれ、冷静に考えてみると、く…くだらねえ…というような内容なんですけども、それを面白く読ませるつうのがすげえよなと思ってしまうわけであります。
あとこの文庫版は分厚いので、結構長く楽しめると思ったのだけど、最後の方はなんだか黄桜のカッパのような挿絵が入った、漫画小説みたいな感じになっていたので、こりゃちょっとした詐欺じゃないかと無念に思いました。そんな風に水増しされていても買わないと読めない短編があるという。むう。
■ [テレビ]仮面ライダーカブト
「こういうのを和食のわふーふーふーくって言うんだよね、さいっこー」「遅刻するぞ」「いっけね!」という流れはどうなのかと思いました。口にものを入れて喋るなというそういうあれなのだろうか。そんでまあ見てる人全員思ったであろうけれども、どこの少林サッカーですかこれはと思った。