2006-02-07

[]「魍魎の匣京極夏彦

ちびちび読んでたら読了に一ヶ月以上かかった。おかげで今年全然本読めてねえ…。京極本を舐めてましたすみません。つーか京極堂先生ってば話が長いんですもの。んで、この本自体は再読だったんで新鮮味はあまりないはずだったのだけど肝心のトリックを記憶喪失かと思うくらいに綺麗さっぱり忘れていたので面白かった。というか記憶力が弱すぎて後半読む頃には序盤のことを忘れているという。これはもうエンドレスで読めてしまうのではないか。

ともかく京極堂シリーズ最高傑作とか勝手に思ってたんですけど、改めて読むとそこまでのものかなあ…という感じだった。とりあえず救いがないというか終盤の畳みかけかたというか、見たこともないものを想像させるような文章力というか描写力はとにかくすごいんだけど話としては…うーん。面白いんだけど「絡新婦の理」の方が面白いかもしれない。これはこれでやっぱり面白いのだけど。

この本の面白さはウブメの時には控えめだった榎木津と木場が前面に出てきているところなのだろうと思われる。榎さんにおいては言うまでもないのだけれど、木場の不器用な生き方の話は読んでいて面白すぎる。あと関口があんまり出過ぎてこないところとかもいいのかもしれない。

改めて読み直して感じたのだけど、この話はオカルトと科学の話なのだなあということを感じた。オカルティックな宗教とそれに相対しているはずの科学というものが非常にオカルト的というかあんまり書くとネタバレになるのであれですけど。あと京極堂安楽椅子探偵じゃないですけどなんか座っているだけでどおーん!という感じで話をいっぺんに理解して最終的に京極堂出動!解決!という感じだと思ってたんですが、この本を読むと非常にチマチマと動いて情報収集した上でなおかつ情報操作しつつさらなる情報を得ていくというようなやり方で京極堂さんも結構苦労してるんだなあというようなことを思った。

しっかし不親切だと思っていたけれどじっくり読むとわりと親切に出来ているのだなあこの人の小説は。今更な感じですがよく出来ている。狂骨の夢に手を出すか出すまいか迷っている今日この頃であります。精神状態のよろしくないときに読むと序盤の関口の鬱に引っ張り込まれるのであんまし読みたくなかったりもするのであった。

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

[]風水

最近滅多に読まなくなってたテレビブロスをたまたま読んだらインリン・オブ・ジョイトイさんのページで「将来は風俗で食べていくのもいいなあ」と書いてあったように見えて、ははあなるほど…でも将来って…と思ったところで当然の如く間違いに気がついたわけですが、なるほどなどと思ってしまった自分に対してちょっとどうなんすかそれはと思った。

[]RIO

最近俺のポータブルMP3プレーヤーであるRioEigenさんの連続稼働時間が2時間を切っているような感じになってきているので非常に困っているわけでございますが、満タンに充電しても電池残量表示が6割程度に留まっているわけでこれはもうあれか、故障というか初期不良の類かこのやろうと思ったのだけど、気がついてみれば購入から三年くらい経っていたのでどのツラ下げて初期不良だこのやろうという感じであり、まあ困った事ながらも毎日充電してなんとか使っていくしかないわけであり、Rioはもうすでに日本から撤退しているわけであり、そんなことより俺はEigenのことをエイゲンと読んでいたわけであり永源であり今更イーガンと読むとかいうことを知っても困るのであった。