2009-02-18

[]「水滸伝 12」 北方謙三

読むのにものすごい時間をかけてしまった。相変わらず楽しい読書の時間なんですけども、どうにも最近眠たくて…読んでる最中に寝てしまうのよな。読もう読もうとしながら寝てるという。まあそんな事はともかく、サディストとマゾヒストの関係性みたいなのを拷問の中から見つけ出してしまってなんかおぞおぞしたものが出てきました12巻。

盧俊義が捕らえられてしまって、なんかグズグズにやられてるのが本筋で、闇塩の道が青蓮寺に暴かれるかもなあという展開なんですけども、そのせいで梁山泊が総力でもって北京大名府を奪ってしまうという展開にもしびれたものですが、関勝が手薄になった梁山泊に攻め込んで饅頭の借りを作るという妙な展開も面白かったりするっつうか、全体的に無茶苦茶なんだけど筋は通っているというか、だんだん話の規模が大きくなってきて面白いんだが、相変わらず王進先生の所ではゆったりした時間がな流れておりましたっていうか。

まあ関勝が思いつく前に官軍の誰か一人くらい梁山泊を攻めるっつう案を思いついてもよかったんではなかったかしらんとも思わないでもないでもないんですけども、さすがは関勝って思ってしまわされるあたり、なんつうかちょっと悔しかったりもした。あとまあ晁蓋亡きあとの梁山泊の実質的頭領である宋江がやっぱりなんか変な劉備みたいな感じで、微妙な距離感を保ったまま戦闘に参加しているのが不思議な感じである。まあちょっと考えを変えてきたってことなんでしょうけども。んで、自然な感じで呼延灼が指揮を執っているあたり、今後の梁山泊はどうなんざましょうかとか思わされるわけですけども、残り数巻でとてもとても官軍は倒せないような気もするのだけども、関勝を迎えて一気に勢いづくのかどうなのか。まあなんにしてもずざっと続けて読みたいものですね。

水滸伝 12 炳乎の章 (集英社文庫 き 3-55)

水滸伝 12 炳乎の章 (集英社文庫 き 3-55)