2008-08-02

[]「水滸伝 1」 北方謙三

いやこれ面白い。久々に普通に読みふけってしまったというか、読書の優先順位を上げざるをえないレベルの本ですありがとう北方先生いつも面白い本を書いてくれて。という感じに早くもなっている。

とりあえず三国志が面白かったのは大元の話を知っていて、登場人物に対する予備知識もあったので、それを北方謙三がどう書くかというところが面白いのだと思っていたのだけれども、全く知識のない水滸伝は逆に知識がない分面白いように感じている。というかこの好漢っていうんでしたっけ、その人たちへの掘り下げ方が相変わらずすごいというか、細部への書き込みがすごいのでやたらキャラが立ってるのでありますよな。

しかしこれ、108人出てくるんですよね…。詳しくは知らないけど。108人にこのレベルの書き込みをしていくのかしら。つうか俺は19巻ずっと感想を書き続けていくのでしょうか。でもまあ1巻ごとの密度は三国志よりもちょっと低いような気がするので結構なペースで読めそうではある。

この巻はやっぱ林冲の巻なんだろうけど、ひとまずは世の中がいかに腐敗しているのかということを延々と書いている感じであり、まだ水面下で動いている所なのに充分面白いという。これが表立って動き出してきたらどうなってしまうのか恐ろしいんですけども、やっぱりいい読書ができそうな感じでありますな。

水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)

水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)