2007-09-04

[]「三国志 3」 北方謙三

もうどう考えてもここまでの主役つってもいいでしょう呂布が死ぬ巻。ネタバレとかそういうのはまあいいと思うので気にしない。ここまでの呂布の行動にほとんどといっていいほど非がないのがすごい。で、呂布をここまで持ち上げると陳宮に悪いところを持って行くしかないような気がするんですけど、別に陳宮も悪くないのであった。どっちかというと格好いい。というかもう出てくる人間に悪いやつがいないというかそれぞれに信念があるので一概に善悪を決めかねる感じがするのですよな。

それはまあもちろん世の中大体そんなものでありますから、良い悪いだけで全てが語れるわけもないとは思うんですけども、三国志という物語はあちらを立てればこちらが立たずという感じでどうしても持ち上げた方の反対側が落ちるという感じだと思うんだけども、それぞれに視点が移って心情を吐露させるのでそれぞれに感情移入させられてしまうわけで、それぞれの事情について考えさせられるというか。董卓にすら思うところあったし。かといって蒼天董卓ほど美化されているわけでもないんだけど。

それにしても呂布が本当にすごい。「黒いけもの」って見るだけでなんかもう得体の知れないものを連想してしまう。ベルセルクの憑依ガッツみたいな。しかしそんな呂布も死んでしまうのであった。だけどあくまでも赤兎馬を失った故の敗北という感じであり、パーフェクト呂布ならばきっと最後まで無敵なのであった。光栄三國志だったら戦闘力150くらいありそうな呂布っすな。ほんで最初からなんか違和感のあった夏候惇ですけども、まさかここまで温厚な人だとは思いもよらなんだ。この小説の関羽あたりもすごく落ち着いてますけど、夏候惇のおとなしさは異常な感じがする。そしてこの小説での退場ってすげえサバサバしてるんですよな。あっさりしすぎの感もある。

三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)

三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)

[]罰ゲーム

罰として一番最近の鈴木みのるの髪型を調べてそれと同じ髪型にすること。

[]ヱ

ヱヴァて書いてあるの見るとヱビスビールのことを考える。ゲリヲンは何故かバーチャファイターのリオンを思い出す。